『結唯本館・いよいよ開業準備スタート!』
~オリジナルテーブル導入編・その2~
前回ご紹介させていただきました、森工芸の森さん。

徳島にお伺いした際は、有難いことに本当に丁寧に工場内や作業場、作品を展示されているお部屋などをご紹介いただきました。

0.2~0.25mm の厚みのものを薄突き、0.5~0.6mm の厚みのものを厚突きと呼び、我々が目にする家具などでは、表面の化粧板の役目としてお客様の目と手にふれる大変重要な素材です。

元々はこのように納品されるんですが、家具などに使用される事を想像しながら、どのようにスライスしていくか、これが大事なんです。

それにしても本当に薄いですね! そして木の香りに癒される。まるで雨上がりの森の中にいるみたいです。

先程のがこのようにスライスされるんですね。

職人さん手作業で、1枚1枚丁寧に整えていきます。

そしてプレス機の中へゆっくりと3人がかりで進めていきます。
この後も細かい作業が続くのですが、そこは是非、「森工芸さんのホームページ」でご覧いただきたいと思います。
いつも見てる家具がこの工程で、実は裏側にあの作業があって、と頭の中で情報と現場作業がリンクしてきました。とても奥深いです。

ようやくテーブルの天板に使用する、材料が整った状態です。ここからが森さんのセンスと技術力が集う最終工程です!
これがどのように変化するか、次回のお楽しみにしてください。
そうそう、徳島にお伺いした際にテーブルの脚と椅子のご相談もさせていただき、脚を製作いただける 「イストク」 さんの工場にもお伺いしてきました。
またこちらが匠の集まりで驚く事ばかり!
皆さんもよくご存じの某有名ブランドのOEM商品から自社製品まで、数多くの作品を生み出してます。結唯のお客様の自宅にも、間違いなく1つか2つは作品がありそうな。。

イストクさんの工場にお伺いして、最初に目に入ったのがこちら。

なんですか、この湾曲した木は?

えっ、集成材ではなくて1枚の木を曲げたんですか??

流石、目のつけどころが違いますね。それに気づく方、中々いませんよ!

お蔭様で最近色々と家具のショールームに行ったり、徳島の前は九州の大川家具さんにお邪魔していたんですが、途中で継いでいたり、集成材を使っていたりと、無垢の木をこのように曲げたものは見たことなくて!

これが我々イストクの技術力でして、「曲木」と言います。
木材を炉に入れて蒸して、機械でゆっくりと型にあわせて曲げていきます。
あっ、秋田の曲げわっぱ杉の技法と似てる!
そうです、その大型版と言ったところでしょうか。
この厚みの木になると、乾燥中に割れたり、曲げ戻しなどがおきて使えなかったりと、職人の技術力と経験がとても大事になります。
曲木のYoutube がアップされてますので、詳しくは是非ご覧になってみてください。
今回のオーダーいただいたテーブルの脚に、そして椅子の背に、こちらの曲木を使ったものを使わせていただく予定です。

もはや、凄いなーーーとただただ唖然。人の力が集う作品達に、とても魅了された時間でした。
工場をご案内頂いていると、これほどまでに沢山の作品を作られているのに、本当に綺麗で整理整頓されていることに感激!


いい作品はいい準備から、ですね。
作品を生み出す力に感動したと共に、改めて旅館の中の整理整頓、そしてお客様をお迎えする前の準備を丁寧に、と自分に言い聞かせて戻ってまいりました。
森工芸さん、イストクの皆さん、この度は貴重な時間を本当にありがとうございました。
次回、完成が我慢できずに京都に飛ぶ女将
2025.09.30|CATEGORY:女将ブログ






