『えっ、工事やってるの?!』(本館リニューアル工事中!)
スタッフ「女将さん、行かないでーー!」
女将「わたしを止めないで!!!」
スタッフ「そこ、ガラス無いから川に落ちちゃいますよ!!!」
女将「えっーーー?!?! もうガラス無いの? 仕事早いなぁ」
今日は、そんな寸劇が行われている工事の現場からお伝えいたします。
時と共に皆さんの記憶からも薄れていくであろう、2020年の春のコロナウィルスニュース。それはそれは宿泊業界も大変な騒ぎになりました。
それから早4年が経過しましたが、ずっと休館にしていた本館客室をどうするか…、と試行錯誤の毎日でした。建物は使わないとどんどん劣化していきますし、かと言ってコロナがいつ収束するかわからず、パブリックスペースが多い本館はどうにもソーシャルディスタンスには不向き。
実は、そんな中でも密かにリニューアル計画を進めていたのです!
2011年の開業から10年ほど営業を続けてきました本館も、最近のお客様のご要望にお応え出来ていないのではないか? 設備の大規模修繕も必要だし、と悩みが増えておりました。
そこで次のトレンドを求めて改装工事のスタートです!!
念入りに事前に業者さんと打ち合わせをさせて頂き、「出来るだけお客様には作業をしている事を感じさせたくない!」との強い希望をお伝えし、まずはご協力を仰ぎます。
お蔭様で、既に紫葉の建築の際にもお世話になった業者さんですので、この辺りは熟知していただいているので大変助かり、現場オペレーションチームと抜群のチームワークで打ち合わせが進んでいきます。
最初に既存の設えと設備関係の解体ですが、そこは営業中の結唯。解体場所以外に影響が出ないよう、様々な配慮と段取りが必要になります!
最初にしたのが、隣接する離れにて作業音のデシベルチェック。お蔭様で川音もあり全く聞こえませんし、センサーも反応しません。スタッフ・工事業者さんともに安堵しました。
※画像は作業員の方持参のSANWA SUPPLY製の測定器。とても優秀です。
https://www.sanwa.co.jp/group_search/group_list?code=CHE-SD1
次の作業は、作業員の方々の導線確保です。お客様とは一切バッティングしない経路をセレクトし、専用通路を作ります。
当日は曇りから雨になったにも関わらず、「逆に埃が出なくていいよ!」と前向きに作業に集中して頂く皆さん。本当に頭が下がります。
若い新人の作業員さんもいるようで、「ここは〇〇すると動かんのよ!」「彼女もしっかりつかまえとけよ!」と、先輩が公私ともに指導されてました。
通りすがりの旅館スタッフも思わず笑ってしまう素敵な現場の雰囲気です。
やはり仕事の現場は楽しくがモットーですね!
導線設定は終わりました!と監督からLINEがきたので、翌日見に行ってみると、しっかり壁が出来ており全く人の出入りが見えません。。 流石です。
導線確保が出来てからは早いこと! 建物的に大きな重機が入らないのと、騒音を出来るだけ出さないようにとの監督の配慮で、手作業での解体と搬出が続きます。全部で4部屋、
思ったより早く完了しそうです。
愛着があり、様々なお客様との思い出がつまった客室が綺麗に片付いていくのを見るのは一抹の寂しさを覚えますが、改装後のお部屋にいらしたお客様の笑顔を想像して、心新たにいたします。
あれっ、帰り際に監督が神妙な顔で誰かと電話を。。
女将
「監督、険しい顔して電話されてましたけど、何かトラブルでもありました??」
監督
「いやぁ~、嫁が帰りにスーパーで特売の〇〇を買ってこいというLINEを送ってきまして…。間に合うかなぁ」
女将
「家の件かい!!(笑)」
監督
「すみません、すぐ現場戻ります!(笑)」
と、笑いながらつっこみを入れる場面もありましたが、順調に作業は進んでおります。
と書いていたら、設備監修の方が「水道止まってないなぁ…」と配管を見ながらポツリ。
「おいおい、一旦作業止めて! 調理場とフロント浸水しちゃう!!」と、今日も事件が勃発している楽しい解体現場です。
いつもいつも、お客様のチェックアウトまで静かに待機して頂く作業員の皆様。綺麗に駐車された作業トラックに向かって、今日も感謝の言葉を贈らせていただきます。
きめの細かいご配慮、本当にありがとうございます。
ちなみに、「現在工事中です」とは事前にお客様にはアナウンスをしてはいるのですが、ご来館のお客様からも「どこでやってるの?」とお尋ね頂く状況ですので、ご滞在に影響が出ることは無く日々お迎え出来ております。
今後、とても大きな音が発生する工事の際は、事前に告知の上でお休みを頂戴するかとは思いますが、どうぞご容赦くださいませ。
そして、続々と進んでいる改装計画、さらには奥湯河原の邑計画、今後の結唯にご期待ください!
着物で現場を見に行こうとして止められた女将
2024.05.25|CATEGORY:女将ブログ