4月以降の全国旅行支援の受付停止につきまして
<4月以降の全国旅行支援の受付停止につきまして>
「全国旅行支援」については、政府より、コロナで影響を受けた宿泊業界をサポートする、という目的で、これまで支援策が様々行われてまいりました。
そもそも全国旅行支援とは…
「全国を対象とした観光需要喚起策」のことです。
国が地域観光をより一層強力に支援するため、地域観光事業支援における需要創出支援として、国が補助対象事業者である各都道府県に財政支援をし、各都道府県が実施する事業です。
全国旅行支援に参加するすべてのお客様は、日本国内の居住する方が対象となります。
と政府のホームページに記載されております。
以前行われていた「GOTOトラベル」と何が違うの?との問い合わせも時折あるもので、
そちらも政府のホームページで確認しますと…
「GOTOトラベル」は国の事業であり、問い合わせや精算等の窓口は同トラベル事務局一括であったのに対し、「全国旅行支援」の窓口は各都道府県である。
と、ご説明がありました。
つまりは取り扱いが国から各都道府県に変更になったということなんです。
これがまた今回の仕組みをより複雑化することに!
国→各都道府県に予算が配分され、それを各都道府県が個別に対象施設に配分する仕組みなので、国の発表が遅れれば、各都道府県の発表が遅れ、それに伴い旅行会社や宿泊施設へのアナウンスも遅れるという事態になります。
また補助額や利用条件等が都度変更になることもあり、お客様も施設側も理解するのに本当に大変で。。
加えてお越しになったお客様が諸条件を満たしていない事も多々あり、でも諸条件を満たす前提で旅行会社経由で既に事前に決済しているし、どのように変更手続きすればいいの?!と、またフロント内で大騒ぎになります。
「こんな事が日々結唯だけでおこってるの?!」と思って業界の知人にお尋ねすると、「結唯さんは1日6組だし、それほど利用率高くないからいいけど、うちは100室以上あって日々闘いですよ! チェックイン・チェックアウトだけで1時間以上お待たせすることはザラだし、後日の清算業務に5人以上で毎月かかりっきりです…」と宥められてしまいました。
どうもこの支援策、実は宿泊現場には相当な 「運営の負担策」「運営の遅延策」になってしまっているのです。
私もある別のホテルさんのフロントで私用でチェックインをしていたら、前のお客様が証明書のご用意が間違っていたようで、フロントの方と30分以上押し問答をしているところに遭遇しました。
フロントの方は都道府県からの指導もあり、後日の県との清算業務にも支障があるもので、「いいですよ!」とは中々言えない立場もわかるし、期待して来館して使えない…と意気消沈してるお客様のお気持ちも理解できるし、と複雑な思いでいながらも、列が一緒でしたので私もチェックインが出来ず、予定していた近隣の飲食店でのハッピーアワーを逃すことに。。
そこで改めて考えました。
一体結唯ではどのぐらいの利用率があり、どんな問題がおきているの?と。
確認してみましたところ、利用件数的にはとても少ないのですが、確かにチェックイン・アウト時に以前にはないご説明や手続きに必要以上に時間がかかり、変更や利用不可のアナウンスが発生し、一人のスタッフがつきっきりでご案内することが何度かあったようです。結果、他のお部屋のご案内に多々影響が出てしまうという状況。
ご宿泊が少ない日でしたら、時間をかけてのご対応が可能なのですが、チェックイン・チェックアウト時間は他のお客様のご対応も重なるわけで、必然的に限られたスタッフで対応してますと別のお客様にご迷惑をおかけしてしまいます。
かと言って、「うちは小規模なので全国旅行支援のために増員する余裕もないし…」と悶々としておりましたが、やはりリピーター様も含め、これらの支援策が無くても以前より結唯にご来館いただき、ファンになっていただいている方々を大切にしたい!ゆっくり過ごしたいと思っておいでになるお客様にご迷惑はかけられない!との結論にいたりました。
こればかりは何をもって正解かは各施設様のご判断かと思いますが、結唯としては日頃お忙しいお客様に、せめて結唯にご来館された際は、イン・アウト手続きはシンプルに迅速に、その間はお部屋で寛ぐ時間をより快適にしていただきたいとの思いから、「4月以降の全国旅行支援の受付を停止する」(公式サイト、全宿泊サイト)ことにいたしました。
ネットで検索すると、4月以降は◯◯ホテルは全国旅割への参加を辞退します… とのアナウンスが散見されるようになってきました。全国の宿泊施設の皆様も、おそらく同様の状況で、苦渋の判断なのだと思います。
業界では、コロナ罹患に伴う取消しの際の、取消料の負担の問題もでておりますが、政府には予算があるようでしたらそちらにまわしていただいたほうがいいのでは、と個人的には思います。
病院での診断を携帯アプリに直ぐ反映できるようにして、それを施設側が確認出来たら、申請の上で政府が取消料を保証する、など違う角度でサポートして頂けると、コロナにかかるかもしれないから先の予約を控える…というお客様の心理的部分も和らぐのかと思います。少しお話が脱線してしまいましたが。
明日以降のお電話でのアナウンスも統一させていただきますので、皆様方のご理解を賜われれば幸いです。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。
値上がりしてるビール支援が欲しい女将
2023.03.23|CATEGORY:女将ブログ