車で到着。アテンドを受け、そのまま紫葉の門から専用駐車場へ。
玄関横に車をつけられるのは、まさに別荘感覚。
電子錠の引き戸を開けると、柔らかい木の香に包まれる。
広い客室内を一巡りし、美しく重厚な和モダン空間に心が躍る。
チェックイン後は、しばし客室にて休息のひとときを。
コーヒーミルで豆を挽くと香ばしい匂いが広がる。
読みたかった本を広げ、木漏れ日の中、読書に耽る。
静寂の中、次第に心がリセットされていく時間。
妻は喧騒から離れた世界で、体の芯からのリラックスを求めてエステへ。
私はしばらく読書を続けた後、最初の湯浴みを一人、ゆっくりと楽しむ。
至福の時間。
心も体も解きほぐされて、夕食のために本館へと向かう。
日も落ち始め、街灯が足元を照らす回廊は風情がある。
ゆっくりと降りていくと、庭を流れる小川に、ヤマメの姿が。
ラウンジ群青は、洗練された大人の空間。
湯河原の自然をのぞむ半個室で、二人の食事時間がスタートする。
運ばれてくる一皿一皿が繊細で美しい。
旬の食材が見事に料理され、途切れることなく舌を楽しませてくれる。
ゆっくりと食事を楽しんだ後は、夜の露天風呂を堪能。
広い浴槽で手足を伸ばすと、肌当たりの良いお湯が、身体を包み、体の芯まで温める。
ガラスの引き戸を開けると、夜風が爽やかに吹き抜けた。
湯上りにはミニバーから酒を取り出し、しばしの語らい。
ゆったりとした贅沢な空間の中、会話も弾む。
そして、和模様から溢れるほのかな灯に包まれ、心地よい眠りに落ちる。
柔らかく差し込む光、鳥のさえずりと共に、朝を迎える。
窓を開けると、清々しい奥湯河原の空気が流れ込んできた。
鳥のさえずりを聞きながら、体を伸ばし深呼吸。
爽やかな朝の静けさの中、本館へ。
和朝食のお膳は、どれも優しい味で心癒される。
チェックアウトまでの時間は、思い思いにゆるりと過ごし、
再度の来訪を思いながら、宿を後にしよう。